低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

高層マンシヨンの笠木のひび割れ補修

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 街中の高層マンションの屋上での注入工事です。
普段見慣れている街もこんな風に上から見るとまるで外国のようです。
高速道路が下のほうにあり道路は相変わらずの渋滞です。
そこの高級車の人、ほら、イライラしないで。
デートはもう諦めた方がいいいですよ。ここから見るとずーと先の先の先まで車が止まっていますよ。
 
 笠木のひび割れは特に今漏水している訳ではありませんが放置しておくとエフロ、錆汁が流れ出してきて汚くなってしまいます。
この建物の場合は築後5年ですがあちらこちらにひび割れが発生しています。
この笠木には表面にウレタン塗布防水を施してありますが残念ながらこの防水はなんの役にも立っていません。
塗布防水の場合はコンクリートの表面に皮膜を作りひび割れとかコンクリートの劣化等を防ぐ為に行うものですが、この現場のように防水材をペンキのように薄く塗っただけではその目的は果たせません。
ウレタンの防水材は皮膜がゴム弾性のようになりますから塗っておけば微細なひび割れなどはその伸縮性で防げるはずなのですがペンキ塗り程度の厚みではとてもその動きには追従は出来ません。

ゴム弾性を持っている材料はその弾性を生かせる接着の方法と動きに対応できるボリュームがなければその機能は発揮できません。
笠木の場合はコンクリート表面に直接塗布する接着の方法しかありませんので弾性を発揮できるだけのゴム厚みが必要です。
最低でも1㎜以上の皮膜は必要です。

ポリウレタン系の防水材は経済的で施工性が良いので頻繁に使われますが、この材料は耐候性があまり良くはありませんので2年も経過すると表面に白華現象を起こしその部分はゴム弾性が無くなります。
つまり塗り厚が薄いと2年程度で切れてしまうと言う事になります。
但し紫外線、熱があまりかからない所はもう少し劣化が遅くなりますが。
どちらにしてもこのような材料に厳しい場所の防水は心して掛かって欲しいものです。