低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れたタイルの注入は

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今週は都内のマンションの漏水補修です

築後13年目のマンションですが階上の排水溝付近のひび割れから下の部屋の天井へ漏水しています

更には外壁タイルのひび割れから内部の壁面へ漏水しています

天井からの漏水については天井裏のスラブにひび割れがあり、そこからエフロ(遊離石灰)が流れ出して

います。


雨水が進入している階上の排水溝付近はウレタン防水を塗布してあり、はっきりとした進入箇所がわかり

ません。

こんな場合は階下の天井のひび割れから注入すると、殆どの場合は雨水が侵入してきた箇所に注入した樹

脂が溢れてきます。

今回の場合も階上の廊下の塩ビシートの端末付近から樹脂が溢れてきています。


こんな風にいつも推定どおりに事が運ぶといいのだけれど、時にはまったく予想しない外壁のひび割れか

らから樹脂が溢れ出してくる場合があります。


足場が無いときには監督共々汚れるがままでなんとも言いようがありません


『どっ、どうしますか、フロッグの圧力は抜きましたからもう樹脂は止まる筈ですが』

そのままでは1ヶ月経つとエポキシ樹脂は派手に黄色く変色してしまいます

『うん・・・ゴンドラかブランコをかけるしかないかねぇ』

『余分なお金が掛かりますね』

『しょうがないさ・・・・』



タイルのひび割れた箇所からの漏水の場合は、タイルを剥がして躯体のひび割れを出してから低圧注入

する方法がベストです。

漏水していない場合も理想的にはタイルを剥がしてから注入するほうが良いのですが、タイルの在庫が無

いとか意匠的にもひび割れがあっても良いと言う場合はタイルの上から注入しても樹脂が入るならそれは

それで良いのではないかと思います。


今回は漏水している箇所のみタイルを剥がして躯体から注入しています

タイルを剥がして注入する場合はタイルの撤去は必ず手ハツリでして下さい

ハツリ機械でタイルを剥がしたけれど、ひび割れが無くなったと言うような話を聞きます

微細なひび割れはハツリ機で削ってしまうと当然のことですがひび割れは潰れてしまいます


一旦潰してしまうと殆どの場合は注入ができません。

ひび割れの表面が潰れて平滑になってしまっているのですから器具の取り付けようがありません


こんな場合にも経験から何とかなる場合もあります・・・。


濡れた雑巾でその付近を濡らすのです。

ひび割れ幅が0.4㎜以上なら驚く無かれあぶり出しのようにくっきりとひび割れが現れてきます


困ったときはこの方法を試してみて・・・出てくるときは感動しますよ。


金曜日までこの現場です…。

『寒いっすね・・・』

テコよ・『冬だからね・・・暑ければ問題だと思うけど』 

『・・・・・・』


『熱燗でも・・・行くか・・・・』

『いいっすね・・・きゅーと胃に浸みますよね』

『えっ、熱燗コーヒーだょ、コーヒーが胃に浸みるのは胃潰瘍ではないの?・・』

『親方、即、帰りまーす・・』