低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

超安値でひび割れ補修はできるの?

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最近になって低圧注入工事の価格が大幅に安くなってきたと言う話をよく聞きます。

たしかに、この仕事も政府の公共事業削減に大きく影響はしていますが仕事量は減っても施工単価が極端

に下がったと言うような話はあまり聞かなかったのですが。

もっともマンションの大規模改修工事現場では改修専門工事会社などでは以前から常識はずれの価格がま

かり通っていたことはあるにはあったのです。

これは、改修専門の工事会社が大手ゼネコンのように工法の広範囲の知識に欠けるために、ひび割れ補修

については、従来より施工していたカチオン等でひび割れを塗りつぶす工法と比較して単に価格だけで決

定して施工するからだと思います

このような形態の会社はひび割れに対する意識があまりないものだから価格が高い低圧注入工法は殆ど自

主的に採用はしません。

施主(管理組合等)がたまたま低圧工法を知っていて、その指示をしない限り殆どの場合は採用はしない

ようです。



今回は公共の建物なのですが、競合価格が常識を外れているらしいのです。

本来ならばフロッグは他社の器具に比べるとその価格は半額程度ですから、価格競争では負けない筈なの

ですが・・・。


今回相談してきた施工店さんは言います。

注射器タイプの器具を使っている施工店と競合しているのですが、その会社では一度使用した器具を4度

も再使用するので器具の価格はフロッグよりも安くなるのですとか・・・・。


彼らは、樹脂の注ぎ足しとか液漏れとか樹脂が入るとか、入らないとかの意識はまったくありません。

兎に角、ひび割れの上に器具を取り付ければ仕事は終わりになるのです・・とか。


元請の建設会社にその意識があればそんな価格で出来るはずが無いとか、樹脂の注ぎ足し機能がない器具

では無理だとかは判断できるのですが・・・。

結果がわからない工事ですから勉強していない監督さんでは残念ながら無理なのでしょうね。


『そうですか、フロッグを安くしないとこの現場は取れませんか・・』

『取れません、諦めますよ、赤字ではできませんし・・』



我々の税金で建物を補修するのだから、しかも事前にいい加減な工事しかできない事はわかりきっていま

すからなんとかしなきゃね・・降りたら男ではないっしょ。



『それでフロッグの価格をいくらにすれば勝てるのですか』


『えっ・・・そ、そんなに?』

『ねぇ、やっぱり駄目でしょう』


『や、やりますよ・・・う、うん、やります』 


『気が変わらないうちに早く注文して・・』



役所の方、設計事務所そして現場の監督さんに知って頂きたいこと・・。

ひび割れの幅の大きさと注入する樹脂の硬さには必ず適合性があります。

大きいひび割れ幅に低粘度型の樹脂では時間とともに下の方に流れてしまいます

微細なひび割れに硬い樹脂を注入しても決して注入はできません。

ひび割れの幅は決して一定ではありません。

ひび割れには微細なものから大きいものが混在しています。

必ず超邸粘度型の樹脂から硬いものへと樹脂を順番に注ぎ足して行くことが必要なのです。

そのためには器具に樹脂の注ぎ足し機能が付いていなければ確実な注入はできません。

そして低圧注入工法は小さな力で長い時間ひび割れの中に樹脂を押し入れるからこそ奥の方に進入してい

くのです。

短時間で器具を外して次に使いまわすような方法は絶対にいけません。


こんな簡単な理屈がなかなか解ってもらえないのは・・なぜ?