低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

床スラブのひび割れ補修

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写真は公的建物の大規模改修工事ですが、建物が古いせいかひび割れが多く発生しています

床面の場合はひび割れ幅が0.3㎜程度であっても2度目の追加注入は必ず中粘度型の樹脂を注入する事が必

要です。

そうです、ひび割れ幅は決して一定ではありませんから、一度樹脂が無くなって空になったら必ず硬めの

樹脂で最初に注入した樹脂が流下しないように留めをします。


低粘度型の樹脂が入るからといって同じ柔らかさの樹脂を追加注入しても場合によっては階下へ流れ出し

てしまいます。

注入をした場合に器具の中の樹脂が直ちに無くなる場合は、ひび割れ幅に対して注入した樹脂は柔らかい

のだと理解して下さい。

必ず次の硬さの樹脂を注ぎ足してください・・・・。


柔らかい超低粘度型の樹脂を注入しても器具の中の樹脂がすぐには動かない場合はひび割れ幅に適合して

いるかもしくはひび割れが貫通していないかのどちらかだと理解して下さい。

そのどちらかを知るのは2~5間ほど後でわかります

貫通したひび割れなら必ず器具の中の樹脂は減少している筈です


参考ですが樹脂の硬さの単位について、例えば超低粘度型の場合の数値は100~150cps(mpa.s)程度ですが

この単位の元は、つまり(1)は蒸留水なのです。


解りやすく言えば超低粘度型の樹脂は水の100~150倍の硬さとなります

てんぷら油と殆ど同じぐらいと考えてもいいかもしれませんね。


この超低粘度型のエポキシ樹脂は低粘度型とか中粘度型、高粘度型の樹脂よりも倍ほど価格が高いのは何

故なのでしょう。

解りやすく言えば純度が高いからだとも言えます

色々な充填材を入れると硬くなるものね・・・。


たとえ高価であってもひび割れ注入の基本はこの超低粘度型の樹脂から注入するのが基本なのです

この基本は理解して欲しいと思います


奥の方のひび割れ幅が小さくなっていた場合とか、滑りを良くするとか、浸透させてプライマーの役割を

持つとか。抵抗をなくして漏れを防ぐとか・・・色々と利点はあるのですよ


こんな風に樹脂を簡単に注ぎ足すことができない低圧注入器具を造っているメーカーはどんな風に考えて

いるのでしょう。


しかも輪ゴムで引っ掛けて注入する器具は中粘度型の樹脂は硬すぎると言う事で注入ができないのですよ


医療用の注射器と同じでさらさらの樹脂ならひび割れの中に押し入れることは出来るのですが少しでも抵

抗がある硬い樹脂は全く使用不可なのです。

つまり0.6㎜以上の幅のひび割れには確実には対応ができないという事です


貫通しているひび割れは底があるわけではないので折角注入しても反対側へ流れ出してしまうのです


生業とするプロならこの基本は常識としませう・・。