低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

地下ピットの止水工事

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先週は引き渡し直前のマンション地下ピットの漏水の止水工事です

止水工事は博打みたいなものとよく言いますが、私はそんな事はないと思っています


事前に費用を決めていて、簡単に止水ができれば儲けるけど余分な日にちが掛かりなかなか水が止まらな

ければ損をするという事からそういう風に言われるのだと思います。


しかし事前に調査をしていれば何日かかるのか、又はとても自分の力では止水は無理だとかは簡単に解る

と思います。

事前の調査をしないとか、出来ないかもしれないけど、ラッキーな事を期待して無理して請け負うという

事をすると後で泣く様な事になるのではと思います。


ラッキーというのは、たまにあるのですが近所で道路工事とか新築の建物の工事とかがあると、その影響

で地下の水位が下がってしまって今まで漏水していた箇所が途端に乾燥してしまう場合の事を言います


こんな時は施主に正直に報告した方がいいのか、もしくは黙っていた方が良いのかはなんとも言えません


勝手に喋ると元請に迷惑がかかる場合があるので、考えて報告をした方が良いと思います

いずれにしても自信がないときは正直にお断りをした方が良いと思います


断れば責任者は他の店を探して確実に止水できる方法を考えると思います

出来もしないのに請けても迷惑が掛かるばかりです。


今回は床のコンクリートに問題があつてジャンカ等の隙間から地下水が上がってきています

止水の場合は手ごわいのか、そうでもないのかはその流れてくる水の圧力、水量によって解ります


床のコンクリートから水が染み出している程度ならその染み出している箇所を探してその部分を少しハツ

リ取り、そして急結セメントで押さえると殆どの場合は水は止まります。

但し、それだけでは湿気が完璧に止まる事はないので一旦止水ができたら、その上に樹脂のものを塗布

する事が大切です。


セメントの場合は止水ができても、常に湿気を含みますから室内の温度が上がると後になって結露するよ

うなことがあります。

有機系の樹脂を塗布すると硬化すると皮膜を形成しますから湿気は確実に遮断してくれます


止水が出来たら樹脂を塗布してさらにその樹脂が硬化したら目立たないように樹脂モルタルを背面防水

として塗布しておきます。


ここまでやれば補修した跡も解らなくなります。

更には2重の防水施工となります。



写真の説明

まず水を吸水スポンジで取り、水が湧き出ている箇所を探します

探す方法は急結セメントの粉を付近に多めに振り掛けます

すると直ちに湧き出ている部分が濡れてきます

この部分をしっかりと覚えていてその箇所に25㎜径の穴を深さ30㎜程度に穿孔します

穿孔した後に刷毛等で清掃するとその箇所から水が出て来るのを確認します。

水が出てくるのを確認したらフロッグを取り付けます

水が出てきているところにフロッグを取り付けて水中硬化型の樹脂を圧力を掛けて逆に押し入れるのです

この段階で他から漏水しなければこの仕事は完璧です


翌日に水中硬化型のエポキシ樹脂が硬化していれば取り付けたフロッグを撤去します


撤去していた箇所に樹脂モルタルを摺りこんでさらに背面防水材の樹脂モルタルを塗布して完了です


今回はこのような箇所が10箇所ありました


楽勝でした

マンションの場合は最近は内覧会で地下ピットまでお客様が入りますから、湧水ピットだからと言って地

下水がひび割れから漏れて錆び汁が流れていてもそれは当然では済みません。


一昔前とは違うのです・・・・。


年から年中地下水をポンプで上げるのはなんとも無駄な気がしますよ・・・ね。


放置するより、進入してくる水を可能な限りとめる方が良いと思うのです。