フロッグはコンクリートの微細なひび割れの中に接着剤を注入する低圧注入器具ですが、新しく床専用品が出来上がりました。
写真の上は新開発商品です。
下の写真は今までのフロッグです。
今までのフロッグは壁、天井用とし、今回の開発商品は床用としますが、当然壁にも高機能となります。
但しお客さんにとっては壁にはどちらがいいのだというような戸惑う事がありますので今回の新商品は床用として発売します。
出来上がった商品を見るとそんなには考えていないように思えるのでしょうが今回の商品はかなり考えています。
注入口のくびれとタンク部分の角度は注入した樹脂が器具の中に残らないように角度を変えています。
今までのフロッグを使用している時に少しでも不備だと思った事をこのフロッグ床用で解消しています。
非常にマニアックな事だと自分でも思っていますが『ものづくり』とはこういうものだと信じて創り上げました。
日本の職人さんでいったいどれくらいの人がこの思いを共有化してくれるのでしょうね。
造る側だけの独りよがりとならなければ良いと思うのですか・・・・。
わかる人だけが使ってくれれば良いと思いたいのですが、経済的なことを考えるとそんなには悠長にはできません。
兎に角、コンクリートのひび割れの中に確実に接着剤を入れて建物を補強するのならこの製品が最適ですよ、まず使ってから考えてよ・・とも言いたいのです。
この仕事はかなりいい加減な事がまかり通っていますので、対価に値する仕事を期待するなら何が何でもフロッグを使って満足のある達成感を味わって欲しいものです。
安くて高機能な製品を目指していますがなかなか思うようには進みません。
2年目にはなんとか普及して欲しいものです。
コンクリートのひび割れの補修は建物の価値を保持し、更には将来の重大事故の防止とも繋がっています
施主も元請も工事会社も注入した結果が見えないからこそこの工事を真剣に勉強して欲しいのです。
ひび割れ注入工事は器具を取り付けてさえあれば注入できただろうと信じているのは間違いです。
器具を取り付けるのはひび割れの中に接着剤を充填する方法の一つなのです。
大切なのはひび割れの中に確実に接着剤が注入できているかどうかと言う事なのです。
器具の廻りから接着剤が大量に漏れ出していても、ひび割れの幅に適合しない樹脂を入れてみたりと理屈に合わない工事をしても平気で完了です、というのはもういい加減止めましょう。
前回にも報告しましたが東京駅近くの著名な某Mビルを解体した時に過去に何度も注入した筈なのにアンカーピンはあつたけど接着剤は殆ど充填していなかったなどの話は、悲しいけれどこの業界を象徴しています。
欠陥マンション事件などで世間は不安がっています。
もういい加減に意識改革をして真面目に仕事をしないとこの注入の仕事は淘汰されるのではないかと不安に思います。
未だにひび割れの注入を施工するのにひび割れに向かってドリルで穴を開けてグリスポンプで注入するとか言う工事店が存在するのには呆れてしまいます。
このような方法で注入ができるなら低圧樹脂注入工法は生まれていません。
この場合は元請の不勉強で結局は施主に不完全な物を引き渡す事となります。
施主には気の毒としか言いようがありません。
フロッグの行く先はどうなるのでしょうか。
損害賠償補償の無いような社会の日本だからこんな工事でも問題にならないのでしょうか、アメリカならどうなんでしょう。