低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

低圧注入の工事価格は適正か

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今日はひび割れ注入工事の価格設定について報告します。

震災前までは価格については殆ど考えることは無かったのですが、個人の方からの問い合わせでびっくり

するほどの価格を聞く事があります。


かってのすし屋さんのように全て時価という事は無い筈なのですが・・・。


そこで価格について説明します。

土木建築の業界では工事価格については製品を造っている各メーカーで、独自に材料と工事価格を一緒に

したいわゆる『設計価格』というものを公表しています。


各工事現場ではこの設計価格を基準に積算をしそして実際の施工価格となっています。


一般の方はこの設計価格という表現にはあまり馴染みがないと思いますが、分かりやすく言えばこの価格

は自動車、電気製品等の定価と同じだと思っても間違いはないと思います。


定価とか設計価格はエンドユーザーに渡る一番高い価格となります


例えば、定価200万円の車の場合はディラーには160万円で入りそしてお客には180万円で売るなどとか、

夫々に口銭(利益等)が渡るように設定しています。


低圧注入の工事費については設計価格を各器具メーカーで決めていますが、その価格は1m当たり8000円~

14000円程度となっています。


この価格を元に、例えば学校の大規模改修工事等に於いては役所がこの価格で積算をしていくのです。


各ゼネコンは入札の時にこの設計価格を元に例えば設計価格の70%ほどを自社の工事価格として落札に挑

みます。

そして落札して工事を行う時に入札した時の価格に自社の利益を差っ引いて工事店に渡すのです。


土木建築の場合は職種によっては多少は違いますが、一般的には設計価格の50~60%の価格が実行価格と

なります。


低圧注入工事の場合には一般には4000円~6000円がゼネコン渡しの工事価格となります

但しこの価格は足場が有って危険などは無い常識的な現場の場合の価格です。


ゴンドラの使用とか梯子、脚立等の作業の場合はこの価格に割り増しとなります。


この実行価格は器具とか樹脂とか副資材の適正な量を使うには限界に近いような価格設定となっています

当然ですがこの実行価格を上げると利益は上がり下がると利益が少なくなってしまいます。


低圧注入工法で適正な量を使う限界の価格が1m当たり4000円~6000円なのです。



フロッグを1m当たり4コを取り付け仮止めシールを隙間無くシールをして、周辺が汚れないように

養生をして、そして樹脂をたっぷり何度も注ぎ足しを行い、そして清掃して完了とします。


基本とおりに施工すれば、たとえひび割れ延べ数が少なくとも2日及び3日間は掛かります。



最近この価格が驚くほど安くなっているそうです。


低圧注入工事を1m当たり1500円で施工するのだそうです。


吉野家の牛丼を30円で売っているようなものではないかと・・・・びっくり。


低圧注入器具を1m当たり4コを取り付けるのは、注入するにはその数だけ必要だからなのですが、フロッ

グが業界で一番の安値ですが4コで1000円以上はします。


器具だけで1000円以上はかかってそして仮止めシールは1m当たり500円はします。


1500円/mでは注入までも行き着きません・・。


どんな施工をしているのでしょうか。


結果が見えない、素人には解らない等で平気でごまかしているのでしょうか。


低圧注入の仕事を生業としている職人さんならとても赤字では施工できませんが、兼業の工事店なら本業

で利益を上げるからひび割れ注入については赤字でも良いという事かも知れません。


それでは生業としている施工店は困ってしまいます・・・。


発注した素人の方は安く上がったと喜んでいるかもしれませんが、本当に注入したのかどうかもそうです

が、それよりも低圧注入のように小さな業種がいずれは淘汰されてしまいます。

低圧注入工法の専門店が淘汰されてしまうと、その高い技術は無くなってしまい、もっといい加減な工事

となりますよ。


ネットで調べて仕事を依頼する場合は必ず2社以上に見積もりを依頼をして、そして価格が大きく違う場

合は何故なのかを聞くと、いい加減な施工店を見抜けるかもしれません。


そしてネットで発注する場合は自分も勉強することが必要です。


自分の知らない事を勉強すると自己啓発ができてなんだか自分が大きくなったように頼もしく思いますよ


ええ、ぜひ勉強してください。