国土交通省では橋の老朽化によって補修を必要とするは箇所は計画で全国で約7万箇所あるとか。
その計画のうち実際に改修を行ったのは僅か約1万箇所だそうです
僅か14%の達成率です
聞くところによると老朽化した橋の補修費用は平均で1m当たり0.1億円だそうです
日本の橋の平均的な長さは約15mだそうですから、単純に計算しても橋を1本補修すると1.5億円は掛かる
そうです。
計画の全部では1.5億円×70000箇所=10兆5千億円・・・・そんなに・・・計算が違っていないか・・・
いずれにしても危険なものは早急に補修して頂きたいものなのですが、国の借金の1%程度だと思えば何と
かなりそうなのですが。
補修が済むまではなんとか重大事故だけは起こらないことを祈るばかりですね。
写真は橋脚のひび割れにエポキシ樹脂を注入している様子です。
ひび割れ幅は決して一定ではありません。
表面のひび割れ幅は0.3㎜であつても内部は広くなっているか、もしくは狭くなっているかも知れません
フロッグで注入する場合は最初は超低粘度型の樹脂を注入してタンクに樹脂が直ちに無くなったら次の硬
さの低粘度型の樹脂を注ぎ足します
更にタンクが空になったら次は中粘度型の樹脂を注入します
それでもタンクが空になったら次はグリス状の高粘度型の樹脂を注ぎ足します
もしも、ひび割れの中に巣穴(ジャンカ)があるのならその空間にも樹脂で満杯にしましょう
ひび割れ注入工事はその樹脂の進入の結果が見えません。
本当に樹脂がひび割れの中に進入したのか、もしくは全く樹脂は入らなかったのかは注入しているその時
にしか解りません。
つまり、施工して器具の様子を見ている職人さんしか解らないのです
検査の方法がないのです
職人さんが終わったと言えば、たとえ注入ができていなくても完了なのです
コア抜きというその部分のコンクリートをくり抜いてひび割れ部分を取り出して見るという方法もありま
すが、躯体に穴を開けるとその部分の強度に影響するという事で現実には殆どこのような検査は行いませ
ん。
注入している職人さんが殆ど経験が無くて、低圧注入工法のシステムそのものが解っていない方なら器具
のなかの樹脂が直ちに無くなっても、器具の周りから樹脂が漏れ出してもその意味が理解できなくて、兎
角器具を取り付けて写真を撮れば終わりとなってしまうのです。
笑い話ではありませんぞ・・・・全国にこの低圧注入工法を生業としている職人さんはごくごく僅かな
人数なのですよ・・・。
この低圧注入工法は国家資格がありながら現場ではその資格を要求しないとか、そもそもその資格試験の
内容の出鱈目さとか、更には低圧注入施工の専業の専門家が育たないなど・・・低圧注入器具に公的な規
格(jis)がないなど・・・。
それは、それはうんざりするほどの問題山積なのです。