低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

国道の高架のひび割れ

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先週は国道の橋台のひび割れ注入工事でした

土木の場合はコンクリートの粗面が仕上がりとなりますから、ひび割れの注入工事によって表面を汚すこ

とは避けなければいけません。

しかし一般的にはひび割れの注入補修工事は周辺を汚してしまう事が常識と成っているようです


仕上げとしては表面をサンダー等で削り取ることが許されているようです


建築の場合は特に表面が仕上がっている場合は注入施工によって表面を汚すことは致命的になる事があり

ます。


今回は我々が請け負ったのですから表面は汚さないようにと・・そのような施工をします


写真の二枚目の施工はひび割れの周りに汚染防止剤を施工前に塗布しています


この材料は水系の塗布材ですが塗布して乾燥したら透明になり塗った事が解らなくなります


澱粉を主成分にしています


乾燥して透明になったら剥離性の仮止めシールでフロッグを取り付けてひび割れの上は全てシールしてし

まいます。


この樹脂は乾燥したら皮膜を形成するのですが、皮膜は分子の集まりが粗いために注入するとエポキシ樹

脂程度ならば問題なく皮膜を通過してくれます。


なのにシール材の油脂分などは完璧に止めてくれます


非常に優れた汚染防止剤の材料だと思います


かって在籍していた会社で私達の強い要求を当時の担当の技術者が作り上げた製品なのです


今はその在籍していた会社が会社更生法でそっくり外資系のメーカーに引き取られてこの商品もその会社

で製造販売をしているのですが・・・。


下地を汚さないで施工する方法は、この材料を使う以外は不可能だと思います


こんなに優れた商品ですがこのような製品があることを知っている職人さんは全国でもほんの僅かの人し

か知りません。

従ってこの商品の普及は殆どしていません


毎度言いますが・・低圧注入工法の仕事にそれを生業としている専門家が殆ど存在しないという事がこの

ような優れた商品も殆ど普及しないという事なのです


ついでに・・・フロッグのように高機能で安価で使いやすくてという商品もなかなか普及しないのです


樹脂の注ぎ足しができない、硬い樹脂の注入も出来ない器具、注入材なのに主剤と硬化剤を混合した

ら僅か数分でゲル化が始まり可使時間が極端に短いアクリル系の製品など・・・。


そんな商品でも注入の結果が解らない仕事なので10年1日のごとくそんな製品を使い続けるという兼業

の職人さん達・・・とても理解しにくい、進歩しない業種なのだろうと思います


いずれ、いつかは・・ひび割れの中に樹脂が確実に入れることが注入工事の目的だと厳しく徹底する時が

来るのを待つしかないようです。