低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

低圧注入器具の比較

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先週から雨が続いて工事がなかなか消化できません

そこで今回は自動式低圧樹脂注入器具の同業他社製品の紹介をしたいと思います

このような説明はこのブログでも既にその問題点として数回紹介しています

報告の内容が重なりますがご承知下さい


今回の説明は決して他社製品の中傷等ではありませんので誤解のないようにお願いします


各社の製品もフロッグと同様に色々と研究してその結果として現在の製品に出来上がっていますから色々

な利点は持っていると思います。


それぞれの製品は微細なひび割れの中に接着剤を充填するという目的は皆同じです


車で例えればトヨタ、日産、ホンダ,そして二輪車等の車の性能が色々と違うのと同じで低圧注入器具も

各社色々と性能等は違ってきます。


各社は、そもそも開発時の時代とか、対象とするひび割れ幅の大きさなどにそれぞれの開発の目的の違い

がありますから一概に一様に比較はできません。


例えばフロッグの場合はひび割れの幅については0.05㎜以下から最大10㎜までを対象としコンクリート

厚さについても樹脂が入るだけの厚さとしています。


原子力研究所の隔壁のように1500㎜のコンクリート厚さでもひび割れの幅によっては隙間に確実に充填が

可能のように硬さの違う樹脂の注ぎ足しが何度でもできるようになっており、その押し圧も0から最大30

㎏にも上げることが可能です。


しかし開発時にこのようなことではなく0.3㎜~0.5㎜程度のひび割れ幅のみを対象として開発された器具

は樹脂の硬さも一定の低粘度型とし、樹脂の注ぎ足しも必要としないという目的で樹脂の注ぎ足し機能を

持つ必要が無いという事で開発された器具もあるようです。

つまり1㎜程度のひび割れ幅であればなにも低圧注入工法を使わなくても、ひび割れの上に直接穿孔して

グリスポンプ等で樹脂を注入できるという事でこのような製品づくりとなったのではないかと思います


一昔までは中粘度型(マヨネーズ状)とか高粘度型(グリス状)をひび割れの中に注入するなんて考えていな

かったのですから。


ひび割れの幅は表面で計測したらひび割れた奥の方も同じ幅という事を原則としていましたので低粘度型

の樹脂一種類で充分対応できると信じていましたからね。


実際はひび割れの形状は微細なものから大きな幅のものまで色々とあり、すべてに対応する事が求めら

れているのに、実際の現場では結果が見えないという事もあり樹脂の硬さとひび割れ幅との適合性がある

のにも関わらず低粘度型の樹脂の一種類で済ませるという事がまかり通っていることになつているようで

す。


下の2枚の写真の説明ですが透明のプラスチツク板を隙間0.6㎜として重ねて器具を取り付けるところには

0.5㎜の穴を空けています。

そして中粘度型の樹脂を注入しています

フロッグはポンプで樹脂に押し圧をかけて注入できますが、下の製品はシリンダーの筒の大きさから台座

の吐出口が小さいために起こるドロップ現象でこのような硬さの樹脂は吐出口に抵抗が起こり樹脂を押す

力がゴムでは足りなくなるようです。


このタイプの器具は中、高粘度型の樹脂を注入する事には対応していないようです


各社の器具には色々と長所短所がありますから、確実にひび割れの隙間に樹脂を充填するための工夫が

必要だと思います。



では『どの製品が一番性能が良いのですか?』の質問には・・・・。


一度全部のメーカーの製品を取り寄せて自分で実際に使ってみると良く理解できると思います



プロならばそれくらいの余裕と勉強はして頂きたいと思うのです。


目的は簡単です・・・色々な大きさのひび割れの中に樹脂が入りそして中で樹脂は留まるか否かです