低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れ注入施工後の検証はこのようにしています

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写真の黒いところはエポキシ樹脂が染みている箇所、白いものは仮止シールが残っている箇所です。
注入時には見えなかった超微細なひび割れも低圧注入で注入すると染みてひび割れが出てきます。
丸くなっている黒いところがフロッグの注入口です。

ひび割れの中に確実に注入が出来たのかどうかについての検証は次のような方法で行います。

コア抜きの方法
この方法はコンクリート構造物が大きい場合に行いますが、最近ではこの検査方法は少なくなってきています。
具体的にその方法を説明すると次のような方法で行います。
注入したひび割れた箇所を中心にしてコンクリートを裏側まで丸く刳り貫きます。
その直径は50㎜です。
最近は刳り貫く時の深さを浅くして構造物に影響を与えないようにもしています。

その筒状のくり貫いたコンクリートはひび割れた部分を中心に刳り貫いていますから簡単にひび割れの状態が観察できます。
ひび割れた箇所を綺麗に拭き取ると薄黄色のエポキシ樹脂が現れます。
当然ですが確実に注入した場合のみですよ。
検査の方法では一番確実性があります。

ボアスコープで見る方法
医療用に胃カメラがありますが、このカメラは先端の細長いレンズ部分が直径4㎜で更に照明用のライトも内臓されています。
ひび割れの横から直径5㎜の穴を斜めに(ひび割れ部を横断するように)開けて清掃してから覗きます。
写真も撮れてなかなかいいのですがレンズが小さい為に素人ではなかなか判りにくいものです。
それにこのカメラは高価です。(70万円はしたよ)

目視による方法
現在殆どの現場ではこの方法が取られています。
この場合には実際に注入工事を施工した職人が立ち会うのが最良です。
フロッグで注入をした時に樹脂は勢い良く入ったのか、殆ど入らなかったのかその時の意見も検証の中に入ります。

この場合に一番判りやすいのは、裏側が見れてそして、そこから樹脂が漏れだしていれば注入は確実だといえます。
裏側が確認できなくても、完了後に仮止めシール材を剥がした時に表面のひび割れ部が黒くなって樹脂が通った跡があればほぼ間違いがありません。

注入した時の樹脂の動きは必ず扇型に広がっていきますから表面に150㎜横に延びていれば必ず奥の方にも150㎜は広がっています。

コンクリート基礎の厚みが150㎜であれば、表の横方向に150㎜染みていれば殆ど裏側に漏れていると考えてもいいのですが、内部に巣穴とか鉄筋の箇所の隙間も考慮して余分に注ぎ足すのが良心的な施工だと思います。