低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

外壁に流れ出している白い物はなに?

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写真は新築マンションのタイルから白いエフロ(通称)が流れ出している為にそれを防止する為にひび割れにエポキシ樹脂をフロッグで低圧注入しているものです。

鉄筋コンクリートの建物の外壁にひび割れが発生した場合、そのひび割れの中に雨水が侵入してして再び表側の外壁に流れ出す時にコンクリートのなかの石灰性分も一緒に流れ出してきます。

洞窟の鍾乳洞と同じような経過で流れ出してきます。
流れ出して半年もすると遊離石灰は白く結晶化してしまいます。

外壁の色が暗色の場合は特に目立ちますね。
建物の価値が下がりますね。

早めの補修が必要です。

遊離石灰を放置して置くとひび割れの表面に結晶化してひび割れを塞いでしまいます。
塞ぐのはいいのですが空気に触れない奥のほうはいつも滞留した雨水で水の溜まり場になりいずれは鉄筋を腐食させてしまいます。
更に進化すると鉄筋の腐食による膨張で中性化してしまった付近のコンクリートはいわゆる爆裂をして外壁が欠けてしまいます。

人間もそうだけれど不都合な事が起こったら原因を調べて早い処置をしないと手遅れになります。
建物の場合も早い時期の処置が必要ですね。

エフロエッセンス発生のその原因の場所は殆どその上にあります。
例えば笠木のひび割れからだとかコンクリートの打継目地の破断したシーリング材の隙間などがその要因になっている場合が多いですね。

補修するときに白くなった箇所付近に処置をしてもあまり効果はないと思います。
雨水は上から浸入してくるのですからひび割れを辿って最上部分を処置すると効果的ですね。

この建物の場合は私に任せてもらえましたから、笠木部分のタイルのひび割れを探してその箇所から注入しています。
案の定、注入すると下のほうの隙間から樹脂が流れ出してきました。

完璧です。

フロッグから注入すると色々な隙間に侵入して思わない箇所から樹脂が溢れてきますからあまり見かけは良くはありませんが漏れないように余分にシールをしているのです。

このシールは剥離性ですから樹脂が硬化したら剥がしてしまいます。
タイルにはまったく傷はつきません。
ガムテープを剥がすように剥がれます。

このような場合に会社によっては簡単に済ます為にいわゆる撥水材を塗布して処置をする場合がありますが私はあまり好きではありませんね。
長期的な処置ではありまっせんぞよ。

取り付けた景色は季節外れのクリスマスの飾りつけのようですが、僕にはフロッグが『頑張っているよ』と言っているようです。

早く親孝行してくれんね。
頑張らんといかんとよ。