スケッチをスキャナーでは掲載できませんので一度写真にして掲載しています。
見にくいでしょうがひび割れの方向を見ていただきたいのです。
大げさなひび割れですが。
コンクリート構造物のひび割れの原因の一つに構造によるものがあります。
お客さんの苦情に対してこの構造クラックの場合はある程度不可抗力の要因もありますから設計者以外の関係者は内心『ほっ』とすると思います。
施工ミスではないし、ということになります。
施主にとってはどんなな理由があろうとも結果は同じなので誰かが責任を感じて欲しいと思うのは当然のこと。
建物を設計したところに責任がありそうですが、一概にそういう事だけではなさそうなのです。
一般には基礎の杭を地中の岩盤に止めるような方法ですが、この岩盤が絶対に動かないと言う根拠はありませんから動いた場合は誰の責任なのでしょう。
そこで構造によるひび割れについてはスケッチのようにひび割れに一様の方向性があります。
ひび割れは建物のゆがみを割れる事によって吸収してくれるという人助けみたいな事をやります。
その性格から次の事がわかります。
ひび割れの方向は押す力に向かっていきます。
建物のひび割れを調査する時にそのひび割れが殆ど一定の定まった方向であれば殆ど間違いなく構造クラックとなります。
この構造クラックの厄介な事は場所によっては常に可動するという性格を持っています。
せっかく低圧注入で樹脂で固定しても動いてしまいますからその付近から再びひび割れが発生します。
構造的な不要な力をひび割れで防ごうとするのですからそれが発生しない限り建物が曲がってしまいますもんね。
ある意味ではひび割れ君『君は偉い』ってね。
明日早いからもう寝ます。
一度寝てからどうも気になった事がありましたので修正です。
構造によるクラックは押す力に向かうと言う事はいいのですが、一体誰が建物を押すのだと言う事ですが
シンプルな低い建物の場合には押す力は殆ど発生しませんが建物がコの字型だつたりL字型のように建物が複雑になると引っ張ったり押したりの力が発生しやすくなります。
特に高層に近い建物の場合に複雑に出っ張りとか入りこんだデザインのものはこのひび割れが入りやすいのではないかとおもいます。