低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

地震の時にひび割れは建物にどれだけの影響を与えるのでしょうか

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中国、四川省の大地震の被災者の方の無念さ、悲しさはお見舞いを申し上げてもなんのお力にもなりませんが、なんとか頑張って欲しいと思います。

僅かですが募金をさせて貰いました。

今回の地震のようにとてつもなく強いエネルギーの場合はどんな構造の建物であっても大地の方からの崩壊なので建物は殆ど崩壊してしまうのでしょう。

鉄筋コンクリート建物の強度を診断する場合について、コンクリートの学者などによれば使用限界状態を見る場合は、変形,変位、振動、ひび割れの発生、鉄筋の腐食を見るそうです。

終局耐荷力(建物の寿命)の場合はコンクリートの強度、鉄筋の強度等で判断するそうですが、四川省の崩壊した建物をみると終局耐荷力そのものが殆ど無いような建物のような気がします。



写真は築後5年目のマンションです。

5階の部屋なのですがひび割れから雨水が漏れてきたそうです。
原因はスラブの上に有る換気フードから雨水が侵入してきて雨漏れとなったものです。

この場合は原因が簡単でしたから換気フードを修理して、雨水を止めてから天井のひび割れにはフロッグでエポキシ樹脂を低圧注入して完了です。

ひび割れが発生した場合に建物の強度には殆ど影響が無いといいますが、それはあくまでも短期的な場合であって、ひび割れの発生によって長期に亘って鉄筋が錆びているような場合は強度に影響があります。

もともとコンクリートはアルカリ成分でありそのアルカリ成分が錆の酸化によって中性化してしまうとコンクリートの剛性はなくなってしまいます。

建物の柱、梁にこのような症状があると地震による倒壊のきっかけになるかも知れません。
どちらにしろ使用限界状態になる前に必ずひび割れの補修はしておく事が大切だという事です。

瑕疵担保補償の場合に建設会社の担当の方がよく言う言葉に
『コンクリート構造物に微細なひび割れは必要なもので、建物の強度には関係ありません、だから補償と はなりません』

確かにそうなのですが、では建物全体にひび割れがないのはどうして・・・。

私の部屋にはひび割れがあって、お隣には無いのはどうして?

ひび割れはどうしても避けられない症状なら、仕事を請ける前に事前にその欠点を説明しておくべきです

そして一般的には一生に一度の買い物なのですから納得いくような説明をして確実な補修をするべきだと思いますね。

自分の事として考えて相手に説明すると殆ど納得してくれるのではないでしょうか。

殆ど有り得ませんが、地震の時の崩壊の原因が補修しなかったひび割れだったとしたら・・・。

建物が崩壊してしまうと何が原因かは殆ど解りませんから、いいんです・・・。だつてかぁ。

天井の場合には必ず超低粘度の樹脂を注入します。
ひび割れの中に隙間無く樹脂を注入して内部を満杯状態にします。

多少余分に天井裏に樹脂が溢れてもなんの問題もありませんから予定の量よりも多めに注入しておきます


台湾の台北地震の時には、台湾のブローカーの人がいきなり会社に来られて現金を出して低圧注入器具を2万個売ってくれというのがあってびっくりしましたが・・・・。

中国、台湾に限らず外国の場合は代引きの現金取引が一般化しているらしくて商社、代理店システムのように複雑な決まりは少ないそうです。

手形取引は日本特有な取引の形態ですが、こんな無駄な商いの方法はやめた方がいいと思うのです。


ミヤンマーも中国の被災者の方達も落ち着ける日が早く来る事を願っています・・・。