低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

トンネルのひび割れ注入の場合

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写真は都内にあるトンネルですが大規模改修工事でのひび割れ注入の様子です。

フロッグは頑張っています。

ひび割れ幅は最少で0.3㎜で最大は0.8㎜です。

ひび割れの延長数量が多いのでひび割れ毎にどのタイプの硬さの樹脂を何度注入したのかを書き込んでいきます。

コンクリートの厚さは最大600㎜もあります。
0.5㎜のひび割れの箇所は1m当り300ccは注入が必要です。

何度目の注入かを忘れた場合は余分な回数を注入するように皆に指示しています。

仕事は大変ですが樹脂が際限なく入っていくので、なんだかコンクリートが嬉しがっているように思えて

『ほら、うまいぞ、どんどん喰えよ・・』

この仕事はひび割れの中に樹脂が入っていくと嬉しくなり、何かの理由で入らないとイライラしてきます

このトンネルの仕事はとても嬉しいのですが・・・樹脂の使用量が予定をオーバーして赤字にならないかと今度はお金の心配・・・・。

注入の工事が終わってから役所の担当者がコアを抜いて検査をします。

建設会社の監督が7箇所の検査をするので何処がいいのかと聞きます。

『どこでも結構ですよ、入らなかったひび割れは一つもありませんから』
『で、でもコア抜きして入ってなかったら大変だよ、確実なひび割れはどこ・・』
『では、入り口付近のひび割れは殆ど大きなひび割れだったのでその辺にしますか?』

次の日に役所の担当者と設計事務所の担当者が来て検査となりました。

役所の担当者が言います。
『私の場合はランダムに適当な箇所を検査しますから指示をしますのでお願いします』・・って。

この担当者は税金を無駄遣いしない人だと思います。

確かに注入した我々はその結果については多少は不安ですが、でも施工結果の検査はこうあるべきだと思います。

『解りました、もし結果として注入が不完全だった場合はサンダーで切り込みをいれて再度注入しますが それで良いですよね』

『良いですよ、学校の試験ではないのですから。何度でも再施工してください』

14箇所コア抜きして結果は全て合格でした。
天井面も含めて全て注入は確認されました。

建設会社の監督は流石だと嬉しそうに言ってくれますが、私は現場では決して嬉しい顔はしません。

当然なのだ・・当たり前田のランチクラッカーという顔をします。

あぁよかったなぁ、本当に・・が本心なのです。

おじさんは素直さの無いツッパリなのです。