写真は店舗の床面のひび割れ補修です。
ひび割れ幅は小さい箇所は0.2㎜程度、大きい箇所は0.4㎜です。
床のコンクリートの厚さは200㎜です。
コンクリートの下は防湿フイルムが敷いています。
今回は注入が終わった後には表面にエポキシ系の床材(ゆかざい)を塗布するそうで、注入による多少の
汚れ、傷は問題はないとの事なので仮止めシールはエポキシ系の速乾性のパテで施工します。
仮止めの剥離性シール材の場合は注入後に撤去するとひび割れがそのまんま残りますが、この仮止めシー
ル材はシール材を暖めてスクレーパーで切り取りますから、ひび割れの中に食い込んでいる部分はそのま
ま残ってしまいます。
ひび割れはさほど目立たなくなってしまいます。
この方法はコンクリート面が金ゴテで仕上げたように平滑であればあるほどきれいに早く撤去ができます
下の丸いコンクリートの塊は注入後に樹脂が確実に充填しているかどうかを見るためにひび割れの部分を
下までくり抜いたものです。(コア抜き)
結果は完璧です。
これだけで食べている専門ですから樹脂が入っていない筈がありません・・ってかぁ。
数年ほど前に某米軍基地の新設の軍用車両の駐車場の床での出来事です
もう時効ですから報告しても大丈夫だと思いますが・・・。
今回のようにひび割れの中の注入の確認をしたいとコア抜きをしたのですが・・・・。
大手の建設会社の監督さんの顔色がよくありません。
『どうでした?樹脂が不十分でしたか』
『いや・・・うーん』
なんだか元気がありません。
コア抜きした会社の職人さんに聞くと。
『確かに、樹脂はしっかり入っていたのだけれど、それよりも、コア抜きしたコンクリートの長さが30㎜
ほど短いんだ・・』
『えっ、スラブ厚さが足りないの?』
『そうらしいよ』
『それでは・・サンプリングしたものは出せないよね』
『困ったね・・・・』
『監督さん、コア抜きしたものを其のまま出さないで3センチ毎に輪切りにして報告したらいかがです
か』
『メーカーに在籍していましたから、より確実に検査する方法としてよくやっていましたよ、カットした
ときにメーカーが何個かは崩してしまったと言えば話は通りますよ』
『うーん、そうかぁ・・・・報告書も一緒に作ってくれるかなぁ』
『いいですよ、私がメーカーに話をします、かっての後輩達ですから大丈夫です』
『うん・・』