ひび割れたコンクリートの隙間に樹脂を確実に充填したか否かについては、その部分をくり抜いて取り出すと良く判ります。
写真はひび割れた箇所を正面ではなく横方向からくり抜いたものです。
理想的にはくり抜く直径は30㎜深さ70㎜程度が良いのですが、今回は事情により裏側までの壁をくり抜いています。
理想的にはひび割れの注入を行ったら必ずこのような検査をするのが良いのですが、建物に傷が付くと言う事と、くり抜く事によってその部分が弱くなると言う事などで民間の建物の場合は殆ど行いません。
公的な建物についてはこのような検査で確認します。
全てではないのですが検査はしますね。
低圧注入に対してあまりその効果を期待しない人達、不信感を持っている人はこのような検査方法が殆ど行なわれ無いという事も大きな要因となっています。
注入している器具の廻りから樹脂が漏れていても、シリンダーの中の樹脂が殆ど減っていなくても終わりましたと言えば終わりなのですから。
少し意識を持っている人なら不安に思うのは当然の事です。
たまに、注入の再施工の依頼が専門の当店にあるのは、このような意識を持っている施主からの苦情から始まって探して来られるようです。
誰でも自分の大切な財産は守りたいですからね。