繁華街にある高層の高級な賃貸マンションですが、殆どの階の角部屋の天井に同じようなひび割れが発生しています。
明らかに構造によるひび割れではないかと推察します。
ひび割れの症状についても単にひび割れが発生していると言うだけではなく、ひび割れが動いている形跡が見られます。
ひび割れの割れた部分の表面に欠けがみられます。
これはひび割れした箇所が建物の動きによって擦れていると言う事ではないかとおもいます。
非常に珍しい現象です。
建物のエキスパンションを無造作にくっつけている時に見られる症状と似ています。
しかも各階の角に面している部屋の天井に同じようにひび割れしているのです。
この建物はSRC造で鉄骨構造ではありません。
私のような素人が心配するより、構造設計の方がそれなりに考えて設計したのでしょうから大丈夫とは思
いますが、今回注入しても再度そのひび割れの側からひび割れが発生すると少しやっかいです。
写真は注入後にフロッグと仮止めシールを撤去した跡の状況です。
ひび割れ幅が大きく見えますが、樹脂がひび割れの側の補修モルタルに滲み込んでいるのでそのように見えます。
実際のひび割れの幅は0.2~0.4㎜程度なのです。
一般にマンションの場合はクロスを躯体に直貼りしますから、必ず補修のモルタルも付着しています。
確実な施工をするとこのように必ずひび割れの箇所に樹脂が染み込んで施工跡が解ります。
この場合の注入の樹脂は超低粘度樹脂を推定量の倍ほど注入しています。
天井の場合はひび割れの幅に関係なく一番柔らかい超低粘度型の樹脂がベストなのです。
下から入れた樹脂が後で流下して下に戻ってきても樹脂はひび割れの中に溜まっていくばかりですからね。
沢山の樹脂が天井裏に漏れ出しているとは思いますが、ゴキブリ君、樹脂を踏まないでね。
一旦踏むと取れないし舐めると死んじゃうよ・・・・。