低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

タイルのひび割れ補修の検証

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写真は10年ほど前にタイルにひび割れが発生してその補修方法をUカット工法で処理したものです。

その数ヶ月後に再度ひび割れを起こし最近にはタイルが剥がれ落下したものです。

出入り口の低い部分ですからタイルが剥がれて落下してもまったく問題はなかったようですが、これが階

上の付近だったらとびっくりします。

タイルが割れると言う事はコンクリートの躯体にひび割れが発生したものが殆どなのです。

寒冷地で何かの間違いで半磁器タイルを外部に貼り付けをして、タイルの含んだ湿気が凍害により割れる

と言うような事も例外的には聞きますが、殆どの場合にはタイルだけが割れると言う事はあまり聞きませ

ん。

外壁タイルの割れには必ず躯体の処理が必要となります。

今回のように割れたタイルを外してから、コンクリートのひび割れ部分を広く削り取り、そしてその部分

にシーリング材をシーリングするという方法は何を根拠にこのような方法を採用したのでしょう。

ひび割れの上に弾性のシーリング材を処理すると言う事は、ひび割れは固定しないという方法です。

つまりひび割れは再度動くと予想できます。

その上にタイルを貼ると再度、直ぐに割れると言う事は予想できます。

その動きにタイルの硬い接着剤が追従できない事と、更にはシーリング材とタイルの接着剤との接着性に

疑問があります。

専門家ならこんな危険な事はしないでしょう。

ひび割れを強固なエポキシ樹脂で固定してしまうことに問題があるという部位なら、それはそれでその部

分は目地を作りタイルを貼らないで動きを吸収するようにするべきですね。

下地は動く事を予想したような処理をしてから、仕上げは動かないタイルを貼るなどは事故が起こるよう

に施工したと言われても仕方の無い事だと思うのですが。

かって九州地区で外壁の落下による死亡事故で裁判がありました。

被害者はビルのオーナーを告発し、オーナーは施工業者の責任としその責任はないとしました。

結果はオーナーの賠償責任と成ったと記憶しています。

例えば今回のこんな施工でも施工業者の責任は無いのだろうかと疑問に思います。

オーナーがそこまで勉強しなければいけないのでしょうか。


今回の場合の処理は低圧注入工法でエポキシ樹脂を注入してひび割れを固定します。

ひび割れを固定しても何の問題もありません。

その後に再度タイルを貼ることを薦めます。

もし、仮に、同じような近い所にひび割れが発生するような動きがあつた場合は、たしかに今度もタイル

が割れるかも知れませんが、ひび割れが発生するだけでタイルが剥がれ落ちると言う事はありません。


しかも建物は既に20年近くも経っているので躯体の動きはある程度限定的に推定ができます。


桜が咲いたと思ったらもう初夏の暑さです。

先日の日曜日は区長杯を目指してソフトボールの春季大会の準決勝と決勝でした。

何とか三位決定戦では辛うじて勝ちましたが・・・残り少ない体力を精一杯惜しみなく浪費しました。

小椋桂の歌で『疲れを知らない子供のように・・・』なんてありますが、好きな言葉ですね。