写真は笠木に塗布しているウレタン防水材がひび割れと共に破断していて、その箇所から階下の室内に漏
水しています。
この建物は高齢者向けの公的なホームで、築後2年目です。
公的な建物ですからこのような構造になっているのは、自治体の指定されている設計事務所の考え方だと
思います。
私の経験の中から言えば、このようにコンクリート笠木の上にウレタンの塗布防水仕上げをする方法は殆
どの場合はひび割れと共にウレタン防水は切れてしまいます。
ウレタン塗布防水の耐久性を知ってこのような設計仕様にしたのでしょうか。
とても10年間の補償は出せないと思います。
このように、現場で混合して塗るような材料は職人さんの仕事に対する意識でその耐久性が大きく違って
きます。
作業性を良くするためにとか、材料費を安くする為になどで溶剤を多く入れたりする場合があります。
更には立ち上がり部分に寒冷紗を貼り付けないとか,その仕上がりは職人さんの意識で大きく違ってきま
す。
ウレタン樹脂そのものがさほど耐久性に優れるものではないので、このようにウレタンだけに頼るような
仕様はひび割れと一緒に破断すると言う事は大いに有り得る事です。
さて、補修ですが
ウレタン防水が破断している箇所にフロッグを取り付けて注入します。
注入してその樹脂の入り具合を見て二度目は硬めの樹脂を注ぎ足していきます。
広々とした屋上での仕事は快適です。
暑くても気に入った仕事ができるのですから幸せです。
仕上げは再度ウレタン防水を塗布すると言う事ですが、今度はボリゥームを付けて塗布して欲しいです
ね。
せめて1㎜の厚さがあればコンクリートが0.3㎜程度のひび割れであってもその応力に追従できると思いま
すよ。
それでは私の仕事は少なくなるけど・・・・。
大手セネコンの監督さんが言います・・私が現場に来ているということは不幸な事なんだと・・・。
そうですね・・その通りです。
私が仕事をすると予算にない支払いが発生すると言う事なのです。
監督さんにとっては私の仕事はあっては困る事なのです。
盆開けは暇のようです。