写真は基礎部分のひび割れをフロッグにて注入した後の様子です。
ひび割れ幅は0.2㎜から0.3㎜程度ですが裏側まで貫通しています。
ひび割れ箇所が多い場合はエポキシ樹脂の硬さと、何度目の注ぎ足し注入かを記録します。
このようにそれぞれのひび割れに貼り付けてその都度記入すると、私以外の職人さんが樹脂を注ぎ足す時
に記録とフロッグの中の樹脂の減り具合を見るとその様子が良く解ります。
そして次の工程へ進みます。
注入は必ず超低粘度型の樹脂から行います。
写真の場合は仕上げは低粘度型の樹脂となりますが、ひび割れ幅が0.5㎜以上の場合は仕上げは中粘度樹脂となります。
フロッグはこのようにひび割れの中の様子を探りながら樹脂の注ぎ足しを行える事が最大の特徴となつています。
貫通しているひび割れなら裏側に樹脂が出でくるまでは注入は終わりになりません。
裏側が見えない場合は推定量を計算してその1.5倍までは樹脂を注入をします。
決して一度きりの注入で満足してはいけません。
話は変わりますが、穴吹工務店が倒産してそして今日、会社更生法に受理されたそうです。
なんと今までにマンションを全国で7万5千戸供給したそうです。
確か、数量では国内トップではなかったかと思います。
この会社のマンションにも何度かひび割れ補修に行っていますから、なんとも言いようがありませんね。
今年になってから私が拘わっている会社が3社も倒産しました。
2社は上場企業です。
今の時代は例え一部上場の企業でも簡単に倒産するのですね。
一昔の時代ではとても考えられなかった事です。
私が勤務していた会社も大正8年創業の上場企業でしたが退職した後に倒産し会社更生法となり、その後
同業の上場企業に社員共に引き取られましたが。
残念ですね、今は時代の大きな変わり目だと思います。
経済は需要と供給のバランスで成り立つています。
需要が少なくり供給過多になっている業種の企業は淘汰されていくのは自然の成り行きだと思います。
元々、土建国家なんていわれて多かった建築屋さんも、造りすぎた道路、コンクリートで囲ってしまった
沿岸、飛行場などもう造る所もなくなってきたのですから。
絶対数量が足りない住宅にしても、高齢化して人口が増えないために他の消費財も内需の拡大にはなりません。
住宅を買いたくても買えなくなっています。
少ない人口に合ったつつましい経済にならざるを得ないと思います。
デフレも需要が増えない限り続くでしょう。
供給する所が少なくなればいずれデフレも納まる筈。
もともと日本は工業立国ですから製品造りで外国から収入を得るというシステムだった筈なのに,その製
品造りを中国、韓国、台湾等へシフトしてしまったのですからこうなる事は見えていた筈です。
フロッグが支援を受けた創造法は小渕政権の時に日本の技術と物づくりがいずれは空洞化してしまうとい
う懸念の元に技術の助成制度ができたのですが、中途半端なやり方だったののでしょう、とても実ったと
は思えません。
我慢して慎ましくそして頑張るしか無いのかも知れません。