低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

予期せぬ事が起きてしまったら

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低圧注入した翌日に

『今日はフロッグを取り外して元通りに戻して完了・・』

と張り切って現場に着くと注入した筈の樹脂があちらこちらから漏れています

『昨日、注入が終わったときには漏れていなかったのに・・・』


例えば引き渡した後のマンションなどのように意匠を大事にする現場なら、樹脂が漏れたとしてもあ

まり広く汚れないようにと必ず養生をするのですが、今回は学校の地下の人目には付かないボイラー室で

あったと言う事もあって油断をしてしまった結果なのです。


特に冬場にはこんなことがよくあります。

注入し終わった筈の樹脂が数時間もしてから再び漏れ出すと言う事は、樹脂の可使時間が低温度のために

長くなっていると言う事も原因なのです。

特に最初に注入する超低粘度型のエポキシ樹脂は冬場には可使時間が極端に長くて10時間経過してもまだ

可使時間を経過に到達しないと言うようなものもあります。


フロッグは生真面目な奴ですから圧力を掛けるとその力は何時までも、樹脂がある程度固って停まるまで

押し続けるのです。


そうなのです手加減と言うものを知らないのです。


ただ、こんな風になった時にはどうして樹脂が漏れたのかを知るチャンスでもあるのです。


仮止めシール材を施工するときには見えなかったひび割れがいつの間にか発生していたとか。

コンクリートの表面に薄く塗ったモルタルが注入した樹脂に押されてひび割れるような現象も良く見られ

ます。

確かに壁面を汚すことは失敗ですが、ひび割れの様子についてはよく解ります。

注入した時の樹脂の広がり方などを知っていると、推定量を注入した後の樹脂の漏れについてはそんなに

気になるようなことではありません。

三枚目の写真はフロッグで樹脂を注入したときの樹脂の侵入する進み具合を実験したものです


低圧注入でひび割れの中に樹脂を注入するとどんな場合も(ALC販は丸くならない)樹脂は必ず扇型に

広がっていくのです。


例えばフロッグを取り付けた位置から上に200㎜のところから樹脂が漏れたとすると下方向も奥行きもそ

れぞれに200㎜侵入している筈なのです。

ひび割れが貫通していなくて表面だけのひび割れの場合は当然ですが扇型にはなりません。


注入時に樹脂を漏らすのは下手だとか普段、よく言っていますが・・・。


おやっさん、自分のときはどうなんだい・・』

『うっ、うん・・・世の中・色々あるし・イケメンが必ずしも美人の奥さんと結婚できるとは限ってな

いし』

『・・・・?』


今回は仕上げに樹脂モルタルを塗って殆ど目立たなくしてから完了でっす。