低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れ補修も今年は終わりです

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今年の仕事は今日で終わりです

今年はとても有意義で、色々と勉強になる仕事が多くあり、良い一年間だったと感謝しています


このブログも地震以降訪問してくださる方の数が多くなり、特にハンドルネームの無い方の訪問が多く有

りました。


ありがたいのですが、このブログが少しは役に立ったのでしょうか


もしも訪問された方に何かの役に立ったとすればそれは本当に嬉しいと思います



このブログで訴えたいことの一つにひび割れ補修における低圧注入工法の専門業者が殆ど居ないと言う事

の問題点です。


何故、生業とする業者が居ないのか不思議です


現場に行っても専門家が居ない職種なんてのは他にありません

左官、タイル、防水、内装、塗装、ペンキ、大工、設備、電気、水道等々・・・・・


どうして注入工事だけが兼業の人達が施工するのでしょう、どうしてこの仕事を生業とする職人さんが

いないのでしょうか。


確かにコンクリートにひび割れが発生したからといって、建物が直ちにどうにか成るというものではあり

ません。

ただし、長期的には室内であればクロスが膨れてきたり、外部なら漏水したり、ひび割れから遊離石灰な

どが流れ出してきたりします。


柱、梁のひび割れなどはもっとその補修の必要性は高くなります


昔は鉄筋コンクリートのひび割れは必要悪のようなものとして殆ど容認していたのだから補修する必要は

ないよ・・・なんて聞く事があります。


確かにそうでした。


それは耐震設計の仕様が年々変化してくることと同じだと思います


昔はこの程度の耐震仕様だから今もそれで良い・と言う理屈に似ています。


昔は免震構造なんて存在しなかったからそんなものは必要ないよと言う理屈に似ています




どうして専門業者で無ければいけないのでしょう・・・兼業でもできるよ・・。


確かにひび割れの中に接着剤を確実に注入できるのならそれは素人でもいいのです


でも、果たして確実に注入が出来るのでしょうか。


例えば5m程しかないひび割れを兼業の職人さんに依頼した場合に、超低粘度の樹脂とか中粘度または水中

硬化型の樹脂を用意して現場に行けますか・・・うんにゃしゃぶの樹脂だけだわ・・・。


年に数回の仕事にそんなに品種を在庫はしてはまったく採算が合わない筈です・・んだんだ・・。


低圧注入器具は素人向けにバラ売りするメーカーもありますから器具は揃うとしても、樹脂は計り売りな

んて出来ませんから色々な硬さの樹脂を用意したのでは材料費が受注金額の数倍にもなってしまいます。



現場に行ったらひび割れは0.1㎜幅かもしれませんし、または1㎜幅以上かもしれません、湿潤なひび割れ

かも知れません。


ひび割れ幅と樹脂の硬さには適合性があります

微細なひび割れには柔らかい樹脂しか注入はできません

0.6㎜以上のひび割れには中粘度型以上の硬さで無ければ流下してせっかく注入しても流れ出してしまい

ます。


確実な仕事をするには樹脂の3種類以上、仮止めシール材の2種類など、場合によっては急結セメントまで

も用意する必要があります。


ひび割れに対応するにはこれぐらいの材料の用意は必要なのです

アルバイト程度では対価に値する仕事は無理だと思うのです。


発注する元請会社がひび割れ補修に対して無関心で更に勉強不足なのがもっとも大きな要因なのかも知れ

ません・・すんまへんなぁ・・。


低圧注入工法を一番信用していないのが実際に施工している兼業の職人さんという現実をどう理解してい

るのでしょうか・・へえ・・。



さて、来年はどんな年なのでしょうか。


景気が良くなって皆に沢山の仕事がまわって、そして幸せになれると良いと思います


フロッグも相変わらず頑張らせて頂きますです。