低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ダメ穴のひび割れの場合

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地下一階の通路の真ん中に丸いダメ穴があります

穴埋めは通常のモルタルで施工した為に、乾燥と同時にスラブのコンクリートとの間にひび割れが発生し

たと思われます。


そのひび割れの処理をしないままに床材を塗布した為に、再びダメ穴の周りにひび割れが発生しています


通路なので丸いひび割れが発生してもさほど問題は無いと思うのですが、水が穴の周りに溜まると直ちに

階下の通路に水滴が落ちるそうです。


何度かこのブログでも報告していますが一旦ひび割れたコンクリートの場合に、ひび割れの中に接着剤を

注入しないままの状態で仕上げ材等を塗っても早くて数ヶ月、遅くとも数年で再び同じようにひび割れが

現れます。


例えば住宅の基礎の場合にもその状態は顕著に現れますが、コンクリートがひび割れたからといって直ぐ

に何かの塗材を塗ってひび割れを消したとしても経日変化で必ず同じ位置に塗材もひび割れてきます。


どうしてひび割れは再発するのでしょう


ひび割れの中に空気、湿気が入り込んでしまうとその空気、湿気は必ず暖かい表面に出ようとします

そんな裏側からの動きを、それこそ朝、昼、夜毎に限りなく繰り返すのですから、例え、強力な塗料だと

しても簡単に押し上げられてしまいます。


これだけは知っていていて欲しいのですが、接着剤、塗料、シーリング材、そして防水剤などは硬化、乾

燥しても下地と接着する面についての耐水性等については特殊な材料以外は殆ど無防備なのです。


これらの材料は下地が濡れている場合は施工できないという常識があります


濡れている場所には接着しないと言う事は当然ですが、硬化、乾燥して仕上がった後でも裏側は水には大

して強くないと言う事なのです


但し、下地と接着する面は水に弱いけど塗布した表側については耐水性、耐候性などは強いものが殆どで

す。

防水剤もシーリング材も防水のために施工するものですから、当然ですが・・。


シーリング材、防水材メーカーなどは下地との接着力などにはプライマーを使用してより強く、そして紫

外線、熱に強いものと研究しますが、硬化した後に下地が湿気を含んだ場合の強度については殆ど研究は

していません。



いわゆる背面からの耐水の力は殆どないのが今の材料なのです。


ですから、ひび割れたままに色々な塗材を塗ってごまかしても? 裏側から押し上げる湿気などには殆ど無

防備なので再び塗材も同じ位置でひび割れるのです。



写真は下側から注入して階上の通路に樹脂が溢れてきたら完了としています

エポキシ樹脂は超低粘度型のみを注入しています


多少汚れますがひび割れの中に樹脂が確実に周ったと言う事ですから、もう水も階下には落ちないでしょ

う。

安心してください・・。