この物置き場は擁壁の内側となっています
非常に珍しい構造となっています。
このひび割れは全て貫通しておりひび割れの状態は我々にとっては非常に良好な状態といえます
ひび割れが貫通しているにもかかわらず表側からの雨水の漏れは少ないようです。
表面の仕上げ材により多少とも防水効果があつたものだと思います。
一般的にひび割れた方向性によつてそれは構造的な原因で発生したものなのかもしくは構造物に一定の方
向から荷重があったものなのかそして単にその部分の強度が弱かったのかと言う事が判定ができます。
それはコンクリート構造物に発生するひび割れはその荷重もしくは押された方へ向かうという性質がある
からなのだと思います。
この擁壁のひび割れはコンクリートの打ち継いだ部分と開口部の弱い部分そして上から下に荷重を掛けた
ような一般的な症状が見られます。
築後30年も経てば何度かの地震とか大型トラックの振動とかで弱い部分にはひび割れが発生しても不思議
はありません。
素人の方は建物のひび割れを見るとすぐに手抜きなどと・のたまいまするが・全てが手抜きではありませ
んぞよ。
ひび割れ補修を生業としていますがひび割れは敵ではありません
私がひび割れを見ると血が騒ぐのは・丁度医者が患者を診る・そんな気持ちになるからだと思います
誰かさんのように女性を見ると途端に血が騒ぐのとはちと違うのだ・・・ギョギョッ・・。
鉄筋コンクリートの宿命であるひび割れならば、ひび割れた事を問題とするよりもより良い方法で元通り
の強度に戻してやるという事が一番に問題とする点だと思うのです。
このように考えていれば、表面に何かの樹脂を摺り込むとか、ひび割れた箇所を更に広げてシーリング材
等をシールして見えなくするという方法などはなんと愚かしい方法なのかと・・思いませぇーんかッ ?