低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

ひび割れ程度で補修が必要ですか

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時々このような質問を受けますが、私は以下のように答えています

ひび割れの補修については、ひび割れが発生した場所そしてそのひび割れそのものに対しての色々な考え

方がありますので一概に絶対に必要であるとは思いません。


例えば建物にひび割れが発生してそれが常に目につく場所であっても、大地震の影響で致命的なひび割れ

であるようなもの以外の場合は直ちに建物の強度に直接影響するものではありませんから、さほど大袈裟

に考える必要は無いとも言っています。


人によっては自分の建物にひび割れが発生していても殆ど気にしない人、ひび割れから遊離石灰の白い

汁が出ていて白くなっていても殆ど気にしない人もいますのでそれは建物が直ちに倒壊とはなりません

から補修などは必要は無いと考えるならそれはそれで問題はないと思います。


私はよく例を出して説明するのですが


例えば山登りをしていて途中で転倒して足に浅い傷を負ったとします

取りあえず止血してしまうと歩くには殆ど影響がないので登山を続けます


そして家に戻ってから傷口を消毒して処置をします


このような事が一般的に普段に行われることです


このような場合に止血もいい加減にしてそして家に帰ってからも消毒をしないで放置したとします

全てではありませんが、場合によってはその後に傷口から黴菌が入りそれでも放置していれば破傷風にな

ったり他の病気にもなります。

そして最後には足の切断ともなりかねません。


建物に発生するひび割れもこれと同じようなことだと思うのです

コンクリートがひび割れてもそれは決して直ちにその強度に影響はしませんが、放置してしまうとひび割

れから空気、湿気が入り内部の鉄筋を腐食させてしまいます。


コンクリートはアルカリ成分ですから内部の鉄筋は腐食しませんが、ひび割れから遊離石灰が流れ出して

しまうとその付近はコンクリートが中性化してしまいます。

そうすると鉄筋は錆びてしまいその付近のコンクリートは脆弱層となってしまいます


長年にはその中性化はどんどん広がっていきます


首都高速の羽田に行く途中の運河に掛かっている橋脚等がそうなっていますよね


建物を長持ちさせようとか意匠的にひび割れから白いものとか錆汁が流れているのは嫌などと思う人は

補修するべきだと思います。


そんなに長持ちしなくても意匠的にも気にしない少しの漏水も気にしないそのような建物ならばひび割れ

によって直ちに崩壊することはありませんから補修の必要は無いと思います。


ひび割れ補修の仕事は圧倒的に公的な建物に多くて民間の建物は少ないというのもこのようなことから

費用が一番の要素となっているからではないかと思います。


マンションなどはひび割れ補修はシーリング材などを塗るだけの施工方法が殆どですから取りあえず補修

というような方法となっているのではないかと思います。


どちらが正しい、正しくないというような事ではないのです