低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

マンションの大規模改修工事の場合

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このブログを見て色々な方の問い合わせが電話などでありますが、今回の現場はこのブログを見て質問さ

れて来られた方の現場です。


決して素人の方ではなく長年このような大規模の改修工事を実際に施工されていた方なのですが、普段こ

のひび割れ補修に於ける低圧注入施工については自身が懐疑的だったとの事。


任せて下さい・・・・私が施工の手伝いをして完璧に納得して頂きますよ


という訳で都内の現場で半日ですが一緒に施工をさせて貰いました


写真はタイル貼りされた手摺壁のひび割れ補修です


理想的には外部のタイルを剥がして躯体を出してそしてひび割れの上にフロッグを取り付けて注入すると

いう方法がベストなのです。


タイルの在庫がある場合は必ずこのような方法が最良なので面倒でもタイルは剥がして施工して欲しいと

思います。


この手摺壁の場合には一度注入してから器具を剥がして見ると殆ど樹脂が流下していてやり直しとした箇

所です。


一般的には一度注入して樹脂の入りがほとんどなくてもそのまま仕上げてしまうのですが、今回の方はそ

れが納得できないという事ですから再度やり直しです。


このような場合はフロッグの取り付けもシールも速乾性のシール材を使用します


この速乾性のシール材は皮スキ等で斫り取れば簡単に取れますのでこんな風な箇所については速乾性が

良いと思います。


この低圧注入工法に使用する周辺の部材は色々と揃えてありますから場所に応じて色々と適合したものを

使って欲しいと思います。


タイルのひび割れに直接シールをしてフロッグを取り付ける場合には普段使用している一成分型のシール

材ではなかなか硬化しないので冬場に限っては2成分型のシール材を使用する事を勧めます。


一成分型のシール材はその硬化は空気中の湿気とか酸素とかを吸収してから硬化する性格のためにタイル

のように湿気とか空気を通さない下地の場合は、特にフロッグの台座部分はプラスチックですからその部

分には空気が入り込めません。


空気が入らなければなかなか硬化しないという事になるのです。


特に冬場は温度が低い事もありその硬化に1週間もかかる場合もあります


こんな時は硬化剤によって硬化させる2成分型が断然有利になります


今回はこのことについては詳しくは説明していなかったという事もあり、場所によっては再施工となりま

した。


今回の方は非常に熱心な方なので、次回からは私よりもいい仕事をされるのではないかと思います。



低圧注入はシール材の使い分けそして色々な硬さの注入材(エポキシ樹脂)の使い分け等々・・・決して

いつも同じ方法では確実な注入ができるわけはないと理解するべきなのですね。


今回はご馳走にもなり色々とありがとうございました


お施主さんもいい仕事ぶりで納得されていると思います