低圧注入工法の問題点を工事現場から報告したいと思います 全国に数少ない低圧注入工事を生業とする専門店への啓蒙も微力ですが広く行いたいと考えています

フロッグの行く先

コンクリートのひび割れ補修の専門です

休眠中の特許をたたき起こせ

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今日はちと話題を変えましょう。
製品を開発して創りあげそして販売に至るまでにはなかなか大変な事で、特に個人の力で採算が合うまでに行くにはとてもとても遠い道のりです。
ここで書いているフロッグは出来上がったばかりの時期から売れていて採算ベースには程遠いのですがまだまだ良い方ではないかと思います。
 どんなに便利なものを創りあげてもそれが全く新しいもので今までなかった商品となるとそれが普及するまでには余程のチャンスが無ければ短期間に浸透することは無いと思います。
その商品が無ければ人間は生きていけないというものなら別ですが。
新しい画期的な商品であっても今まではそれが無くてもなんとかやっていけた訳ですから早急に必要とはなりません。
 自転車のショックアブソーバーを考えた人がいてアメリカまでも特許を出して製品化したらしいのですがその苦労は大変だったそうです。
いいものが必ずすぐに受け入れられると言う事はないそうです。誰もが良い商品と認めても普及する方法が間違っているといつまで経っても普及しませんし場合によっては淘汰されてしまいます。
発明家は優秀なセールスマンでなければ駄目だと言う事です。
自分が良いと思っても相手は必ずそう思うとは限りませんからね。
 
 今回説明する開発商品はその最たるもので、いいのだろうけど無くてもなんとかやれるよなぁ・・と言う商品です。
でも普及してしまえば無くてはならない商品となるのではないかと思います。

どんな開発商品かというとよくホームセンターなどで見かけるコーキング(正しくはシーリング材)が入ったカートリッジ容器の先に付いている先端ノズルの特殊な構造の特許品です。

カートリッジ容器は中に充填してあるシーリング材が空気に触れる事を防ぐために容器の内側にはアルミ箔をコーティングしています。
シーリング材は空気に触れると硬化してゴム状態になりますので完璧な機密性が必要なのです。
写真のようにノズルを取り付けるところには内側に強靭なアルミフイルムで封がしてあります。

現在はカートリッジを使用する職人はノズルをつける前に必ず尖ったものでそのアルミフィルム(正しくはバージンシールと言う)を破ります。
そしてノズルを取り付けて先端を適当な大きさに切って使用しています。
今回の考案品はノズルの中にバージンシールを破る刃が予めノズルの中にセットしてあるものです。
ノズルをカートリッジに取り付ける際に最後まで締め付けるとバージンシールを破る事ができます。
ノズルには安全装置が付いていますからその位置まで締めるとバージンシールは破れません。
つまりこのノズルでは破ると言う作業が好きなときに簡単にできるというものです。
 更に環境に良い事がこの商品ではできると言う事もあります。
カートリッジ製品を大量に使用するのは建築現場での職人さん達ですが、現場ではこのノズルの殆どは廃棄しているのです。

カートリッジは1ケースの中に10本入っていますがノズルも10コ同封されています。
作業する時にはノズルの先端をその日に行う目地の大きさに合わせて切り取りそれを使用しますがカートリッジの中身が無くなったらまた新しいノズルを作るというような事はしません。
一度切り取って作ったノズルは次のカートリッジにも再度使用します。
その理由はノズルに残った材料がもったいない事と分別ゴミにしにくいと言う事、そして目地に合わせて切り取る作業がいちいち面倒と言う事です。

つまり、今殆どの現場では10本を使うのにノズルは9本は捨てていると言う事です。
業界の人達は昔からもったいないと言う事でメーカーに買い戻すように言ってはいますがなかなかふん切れないようです。
ベンチャー型のメーカーがこの業界では無いようですから現状を変えるのはなんとなく怖いのでしょう。
 
汚れないし手間が省けるし更にはこの際に必要数量を入れて環境に良くするとか良い事ばかりなのですが。

日本国内でこのカートリッジはどれだけ生産されているかと言うと約1.4億本/年程度です。
この1.4億本は全て1本、1本を尖った物で(未使用のノズルなどで)開封しているのですから自動的に開封できるこの商品は画期的だと思うのですが。
半分を私の考案品を使ったなら年収は2千万円をこすぞよ。
世の中はそううまくはいかないよね・・・。
この商品の名前はピックルです。